屋根材のリフォームは種類とメンテナンスで大きく変わる

屋根は普段、あまり目にすることがなく忘れられがちですが、家を風雨から守るため、床下の基礎や土台と同じくらい大切なところです。
屋根材(瓦)の種類は、大きく分けるとスレート系、粘土系、金属系があり、それぞれメンテナンスの方法とタイミングが違ってきます。

カラーベストは12~15年で補修、塗装を

スレート系の代表で、屋根材の主流になっていたのが、カラーベストあるいはコロニアル(いずれも商品名)と呼ばれる瓦です。
これは、繊維質を混ぜたセメントの中に、色陶磁器粉を加えて色付けしてあります。
カラフルで色落ちがなく、耐久性にも優れ、また安くて工事が簡単なため、初年ほど前から急速に普及しました。

カラーベストは防水性を保つため、築10年目に汚れを落とし、補修、塗装をします。
このとき屋根の状態を業者によく戸威してもらいましょう。
傷みが少なければ塗装のみで、さらに7~8年は持ちます。傷みが多い場合は、葺き替えを検討します。

日本瓦はメンテナンスフリー

粘土系の代表は、伝統的な日本瓦です。
日本瓦は、陶器のようつやな艶が特徴で耐久性に優れ、塗り替えしなくても半永久的に持ちます。
まさに、メンテナンスフリーの屋根材です。

日本瓦は重くて地震に弱いのでは、という質問を受けますが、きちんと構造計算をした上で日本瓦を用いた建物なら、心配いりません。
柱、土台、基礎が設計図どおりに施工されていれば、日本瓦の重量が、屋根から梁、柱、土台、基礎へ均等に流れることで、どっしりとした安定感を生み出します。

ときどき、日本瓦で雨漏りがするといわれるのは、古くなったセメント瓦でしょう。
セメント瓦が雨漏りするようになったら、塗り替えるか、全面的に新しい屋根材に取り替えるほうがよいと思います。

金属系は手軽さが特徴

金属系では、カラトタン、ガルバリウムのほか、日本瓦風のものなどがあります。
最近は改良が進み、防音効果、断熱効果の高い製品が出ています。
阪神・淡路大震災後、人気を博した金属製の「軽い瓦」は、重量が日本瓦の4分のーから8分のと非常に軽く、柱や土台に自信のない家にはお勧めです。

既存のカラベストやトタン屋根などに重ねて使えるので、解体処分費(屋根面積剖80㎡の家で平均25万円程度)が不要になる点も歓迎されています。

どの屋根材でも建物の足元と屋根下地が重要

いずれの種類でも、屋根材メーカーからは新製品が次々に出ていますが、しばらくして改良されることも多く、ある程度発売か ら期聞が経ち、人気の定着したものを選ぶのが賢明です。

また、屋根材がどの種類であれ、骨組みなども含めると、屋根の総重量は1トンを超えます。
そのため、土台や柱など建物の足元に腐食があっては大地震で大きな被害を受ける可能性があります。

屋根のリフォームは、専門機材による耐震性の診断を踏まえて行いたいものです。
カラーベストや金属製の屋根の場合、ある程度年数が経過すると、葺き替えを検討することになります。
その際、上から重ねて施工できるタイプよりは、既存の屋根材を取り除いて、新しく葺き直すほうがよいと思います。
なぜなら、下地の野地板の状態は、建物の耐久性を大きく左右します。

既存の屋根材を取り除いて、野地板を点検し、必要に応じて補修することで、建物の寿命は確実に延びるでしょう。
日本瓦はメンテナンスフリーといいましたが、同じように野地板の状態をときどき、小屋裏(屋根裏)に入って、点検することをお勧めします。